コロナウイルスのグラフ,見るときに気を付けたいこと.グラフでわかることわからないこと

コロナウイルスの感染者数グラフからわかることわからないこと.

コロナウイルスの患者数のグラフで次のようなものを見たことがある人は多いと思います.

このグラフは何を強調したくて,このグラフではどんな情報が隠れてしまっているのでしょう.

今日は理系大学院生がvoxの解説動画を元に解説します.

このグラフでは4つのポイントについて,理解しなければいけません.今回はグラフの読み方とともに解説します.

 

1.確認された患者数のグラフであること

これはかなり重要なことなのですが,実際の感染者数ではなく,感染が確認された患者数のグラフです.

日本以外の他の国でどのくらい感染が爆発しているかはなんとなく見てわかると思います.

次のグラフを見てください.

日本と韓国の感染者数のグラフです.さきほどのグラフを拡大して日本と韓国だけをピックアップしてみました.

こうやって見ても日本は韓国より感染者数(感染確認者数)が少ないですよね?

 

しかし,このグラフにはある重要なデータが隠れています.

それは検査数です.

検査数.つまりは「かぜっぽい」「熱が続く」「咳が苦しい」という人にいわゆるPCR検査をしたかどうかです.

検査数で比較すると,4/8時点で韓国は40万人検査していて,日本は6万人です.約7倍もの差があります.

 

7倍の差があって,どれだけ検査されていない感染者がいることは現在はっきりしていませんが,検査数が反映されていないグラフだけで,感染者が少ない!と喜ぶのは少し軽率かもしれません.

これが結果的に良かったか悪かったのかはここでは議論しませんが,かなり違いがあることは確かです.

 

2.縦軸(感染者数)の表し方.

左端の縦軸.感染者数の表し方は10,100,1000,10000人と10倍ずつ増えていく書かれ方です.

いわゆるログや対数と言われるやつです.

これにより,このグラフ1つで10~10000人の患者数の推移が表すことができます.

国によって感染者はばらつきがあるので一つのグラフでさまざまな国の状況を表せるのは非常に素晴らしいです.

 

さて,このログのグラフにする理由はもう一つあります.

このようなグラフにすることで,感染者の増え方がヤバイということが直感的にわかるようになります.

まずはこちらのグラフ.ログのグラフではなく,ふつうのグラフです.縦軸も10倍ずつではなく,5000ずつ増えていますよね.
ニュースで話題になっているスペイン,イタリア,フランス,ドイツ,アメリカのグラフを書いてみました.

その国で感染者が10人出てからだいたい40日後までどのように増えたかを表しています.こうやってみると,スペインや,イタリアは約1カ月の間にものすごく増えたことがわかります.

これをみると,フランス,ドイツ,アメリカは増えそうだけど,何とか持ちこたえている.という風に見えるかもしれません.

 

ところが次のグラフを見てみましょう.同じデータです.

いわゆるログのグラフでそれぞれの国で100人感染者がでてから約40日後までどのように増えたかをグラフにしました.

どうですか.さきほどの10人確認されてからと100人とでは若干違いますが,明らかにパッとグラフを見た時の受ける印象が違いますよね.

一つ目のグラフではなんとなく持ちこたえている感じでしたが,このグラフを見ると全然そんなことないように見えます.

このグラフの特徴は,やばさがわかる今後どういう風になりそうかが一目でわかるところです.

先ほど,特に上昇していたスペインやイタリアの上がり具合と比べて他の国はゆるやか,とは言えませんよね.

これによって,対策しないと!ということにできるわけです.

3. 人口の反映がされていない.

このグラフでは国の人口がわかりません.どの国でこれまで何人の感染者がわかったか.しかわからないのがデメリットです.

現在,発端となった中国は人口が14億人と世界の人口のおよそ1/5を占めています.一方,最近感染が拡大しているアメリカは3億人,3月下旬からかなり状況が悪化したイタリアは6000万人しかいません.

トータルでその国が何人感染したかは,もちろん人口が多い国ほど多くなりやすいです.

1億人いる国で100人が感染するのと,1000万人しかいないのに100人感染するのでは訳が違いますよね.

そのようなときには人口○○人あたりのデータが用いられます.

100万人当たり何人がかかっている.などです.

 

4.横軸

気づいた方もいらっしゃると思いますが,スタートが同じです.

だいたいのグラフは100人感染者が出てから何日,というようなグラフになっています.

〇月〇日に何人というグラフにはなっていません.

例えば,しっかりとカレンダー通りにグラフを作ると次のようなグラフになります.これでは,ぱっと見,どのくらい進行しているのか,自分の国よりもっとたくさん感染者がいる国は自分の国のいつぐらいと同じなのだろう.というのが非常に分かりにくいです.

 

 

次の図のように,ある基準(感染者が100人確認されてから)からの増え幅を見てみると,次にようなグラフになります.

たとえば,これだと,フランスなどは100人感染が確認されてから20日ほどで10000人に到達していることがわかります.
一方,日本は100人感染者がわかってからもイタリアなどみたいに急増はせず,じわじわと増えている状況です.

これからわかるのは,今の日本の感染者数は,イタリアの10日目あたりでしょうか.イタリアやアメリカなどは,その10日目からも爆発的に増加し,それから30日足らずで感染者が100倍近くになってしまいました.
つまり,日本も他の国のように,一か月後には100倍になっていることも考えられるということです.

他にも,ロックダウンやソーシャルディスタンスの政策を問った場合,何日で効果が出るかということもわかります.

まとめ

いかがでしたか?

ログ表示,人口,検査数など,すべての情報を一つのグラフであらわし,情報を得ることはかなり難しいです.

しかし,それぞれグラフには重要なことが書かれていて,重要なことつまりは伝えたいことです.

日に日に増えていっているのは事実ですが,みんなが一致団結して努力しているおかげで他国で起こっている悲劇は幸いにもまだ起こっていません.しかし,他国では今の日本のような感染者から一か月ほどで100倍になったケースもあります.

油断せず,かつ,ピリピリしつつ頑張りましょう.

 

グラフの出典元
Our World in Data
https://ourworldindata.org/

参考サイトVox:How coronavirus charts can mislead us

 

 

「コロナウイルスのグラフ,見るときに気を付けたいこと.グラフでわかることわからないこと」への1件のフィードバック

  1. ピンバック: サクサクライフ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です