マルチにはまった友人を説得してやめさせようとした
皆さんの周りにもいませんか?もしくは、自分が勧誘されている段階でやろうとしていませんか?
私は、友人が一人、マルチ商法にがっつりハマってしまい、その後壮絶な生活を送りながらも、マルチのループから逃れることができなくなっています。その一部始終を見てきたので、「どうしてハマるのか」「成功できるのか」「やめさせることはできるのか」について書きました。
マルチとは何か
マルチマルチとよく聞くかもしれませんが、マルチ商法とは、いったい何なんでしょう。
よくねずみ講なんて言葉を聞く方も多いかもしれませんが、別物です。
ねずみ講は違法、マルチ商法は合法です。ただ、やりかたによっては違法になることもあります。何が違うかは大きな問題ではないのでここでは省きます。
どのような仕組みかというと、自分(またはその仲間)が商品を紹介して、それを誰かが買うことでその売り上げの一部を自分またはその仲間がもらえるというものです。
商品は、そのマルチのシステムの商品を売ることになります。
一見すると、営業と変わりません。どうしてそれをみんな嫌がるかというと、しつこく勧誘してきたり、高い商品を売りつけてくるからです。
マルチにはまった友人の話
マルチにはまった友人(Aくん)とは高校時代の友達。僕は大学に進学しましたが、彼は就職しました。
ある日突然、別の友人から「Aくん、マルチやっているらしいよ」と連絡が来ました。マジか。と思いました。その友人はAくんをやめるよう説得したようですが、「ここはそんなところじゃない」と、そのマルチの会社を尊敬しているレベルで慕っていました。
その後、私も説得しましたが、全く歯が立ちませんでした。
その後、彼は、もともと勤めていた会社をやめ、マルチ一本でやっていけているようにSNSにはあげているようですが、実際はアルバイトや派遣で生計を立てながら、マルチで一発当てようと狙っているようです。
なぜ彼らはハマるのか
マルチ商法にはまる人はどうしてハマるのでしょうか。「よくない」「気を付けろ」と誰でも聞いたことがあると思います。それでもハマってしまいます。
私はその友人と話していてどうしてハマってしまうのかいくつかの理由を見つけたので、紹介します。
1.人生逆転したいと思っている
まず、その彼(Aくん)と話していて思ったのは、人生逆転したいと思っているということです。Aくんは高校を出てその後働き、コツコツと働いていましたが、同級生はみんな大学を出た後は、優良企業に勤めて自分よりキラキラした生活を送っているように見えたのでしょうか。
もちろん、大卒高卒で区切るわけではありませんが、Aくんの日頃の仕事の内容を聞いているととても退屈そうでした。
そこで、なにか千載一遇のチャンスをつかんで人生逆転したいと思っていたのでしょう。
そこに、だれかが勧誘して機会だと思ってのってしまいました。
学歴で区別するわけではありませんが、よほど優秀で独立したり、高学歴で転職をしてどんどんキャリアアップをしている人以外、なかなか変えることはできません。そこで自分でもできそうだと思っていたのでしょう。実際はそんな甘いことではありません。
2.自分でもできると思ってしまう
なにごとも始める障壁の1つは、スキルです。「自分にできるかな。できっこないや」と思うと、まずその仕事を選びませんよね。
しかし、マルチは違います。
「資金はいらない」「人にプレゼンする」「人を紹介する」この三つができれば君もお金持ちと言われると、誰でもできるような気がしますよね?
少なくとも、「プログラミング経験あり」と募集要項に書いてある職業に比べると自分でもできそう。と思ってしまいますよね。
これが、「給料は成功報酬のみ」「スキル不問」「稼ぐ人は稼げています」なんて募集要項が合ったら少なくとも普通の人は「この会社ヤバいんじゃないか」と思うはずです。
ここを勧誘して来る人は言葉巧みに言ってくるわけです。
3.ノーリスクだと思ってしまう。
はじめることのもう一つの障壁はリスクがあるかどうかです。例えば、ギャンブルをするとき、お金を賭けると儲かるかもしれないけど、賭けたお金は戻ってこないかもしれないというリスクがあります。そうすると、人は、戻ってこないことを考えて、やるのをためらったりするのです。
一方、マルチの場合、自分で起業する事と違って資金が基本的に要らないことが多いです。システム上、人に商品を紹介してそれを買ってもらうわけですから、それを大量に仕入れるということはしなくてもいいのでお金は必要ありません。もちろんそんなことはないのですが。
実際は、より多く売るために、自分で商品を買って(仕入れて)、試供品としてプレゼントしたりしてそこに出費が増えるわけです。このマルチで取り扱う商品の場合、洗剤、サプリ、化粧品などがありますが、実際にドラッグストアで同程度のものを買おうとすると1/3~1/10の値段で買えてしまいます。
しかし、いざ自分で仕入れても売れなければ自分で使えばいいやと自分に言い聞かせて買ってしまうのです。
正直、洗剤、サプリ、化粧品なんかは、ドラッグストアで買ったほうが絶対いいです。
成功できるのか
さてここで、成功できるのでしょうか。僕もAくんをやめさせるためにかなり勉強しました。
結論は
「成功するひとは成功する」
ここでの成功とは、マルチ商法で生計を立てていけてける程度の収入がある。ということです。もちろん、それを知って、「自分にもできる」と考えて初めて落ちていく人が大半のようですが。
また、ここで、成功とは稼げているということに限定したのは、成功とは人それぞれ違うからです。交友関係に限って言えば、マルチを始めるとこれまでの友人関係をほぼ確実に失います。「友人居ないから関係ない」と思う方は、もっとダメです。友人もいないひとはほぼ確実に成功しません。
もちろん、マルチ仲間は増えるかもしれませんが、これまで人生で培ってきた交友関係をマルチで失うというのは、人生もったいないものです。
また、誰でもできるというのはライバルが多いということです。おそらく、マルチをやっている数百~数千人に一人が、マルチでまとまった収入を得られるでしょう。そう簡単なものではありません。そこで世の中のみんなは、勉強をしてスキルを身に着けるのです。
やめさせることはできるのか
さて、あなたの友人がハマった、ハマってしまいそうな場合、説得してやめさせることはできるのでしょうか。
私は、途中で面倒になって辞めましたが、ハマってしまった理由を否定していけばやめさせることはできるはずです。
理由1「人生逆転したいと思っている」
人生逆転したいと思っている場合があるので、この場合、人生逆転なんて無理だということをわからせるのが一番でしょう。
時には罵倒やひどいことをいう必要があるかもしれません。
理由2「自分でもできると思ってしまう」
できないことを立証すれば、やめてくれるはずです。
これは非常に難しいですが、次のノーリスクとともに説得できそうです。
理由3「ノーリスクだと思ってしまう。」
出費は0だと思い込んでいて、もうすでにやっている人は、生活費と、マルチの出費がごちゃごちゃになってしまっています。
一か月の家計簿を付けさせ、マルチの商品を使っていた場合はそれとドラッグストアで買ったものを比較し、収支表をつけることで、実際の出費を目に見えて確認できるはずです。
これで、儲けれていないことがわかれば、その人に「じぶんにはできない」ということをわかってもらえます。
まとめ
いかがでしょうか。
ここで、伝えたいのはマルチは決して絶対悪ではないということです。もちろん、一部の人が稼げてそれ以外は稼げていないのは事実ですが、システム上悪いわけではありません。
まさか自分の近くでハマる人がいるなんてと、初めは思いました。その友人を説得するため、いろいろ調べていましたが、私も「自分にもできそう」だったり、穴をなかなか見つけることはできませんでした。
しかし、ほとんどの場合、これだけでいきていこうとすると失敗します。
ぜひ、誘われている人は考えてみてください。